2026年10月1日より新基準での献血運用開始

欧州などの滞在歴およびヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用歴に基づく献血制限は、英国を中心とした牛海綿状脳症(BSE)の流行と、輸血による変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)伝播の可能性を踏まえ、血液製剤の安全性を確保するための予防的措置として実施してきました。
2026年1月14日に開催された厚生労働省の薬事審議会血液事業部会安全技術調査会において、国内外のvCJD発生状況、厚生労働科学研究による感染リスク評価、諸外国における献血制限の状況などを総合的に勘案し、欧州などの滞在歴およびプラセンタ注射剤使用歴に基づく制限を撤廃することが適当であるとの方針が示されました。

※日本赤十字社HPより引用

今回の基準変更によりプラセンタの最終使用日から3か月の休止後、献血が可能になりました。

Q&A(厚生労働省HPより引用)

Q1 献血制限はなぜ設定されていたのですか。

A 我が国における変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(以下、「vCJD」(※1))に係る献血制限は、昭和60年代以降に英国を中心として発生した牛海綿状脳症(BSE)の流行を受け、平成11年9月24日の血液事業部会安全技術調査会における議論を踏まえ、1980年~1996年の英国長期(6か月以上)滞在者を対象として開始され、その後も欧州におけるBSEの発生状況等を踏まえ、対象範囲が段階的に拡大されました。
 平成17年2月4日には国内初のvCJD症例(※2)が確認され、対象となる英国滞在期間の短縮やヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用歴の追加等の更なる強化が実施され、その後、国内外でのvCJDの発生の減少及び諸外国での献血制限状況等を加味した改正も経て、制限が運用されておりました。

(※1)変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)は、抑うつ、不安などの精神症状に始まり、発症から数年で死亡する難病です。原因は、牛海綿状脳症(BSE)に由来する感染性を有する異常プリオン蛋白と考えられており、感染経路としてBSE牛の経口摂取や潜伏期間にあるvCJD感染者血液の輸血等が考えられています。
(※2)英国に24日間程度、フランスに3日間程度滞在歴のある症例。以後、我が国において新たな発生は報告されておらず、英国においても輸血によるvCJD感染は平成18年、輸血以外のvCJD発症は平成28年を最後に確認されていません。 

Q2 なぜ、今回献血制限を見直すのですか。

A 令和7年度第2回薬事審議会血液事業部会安全技術調査会(令和8年1月14日開催)において、厚生労働科学研究(※3)における感染リスクの評価結果に加え、国内外におけるvCJDの発生状況、諸外国における献血制限の状況等を総合的に勘案した結果、制限を撤廃することとなりました。
 なお、厚生労働科学研究においては、英国においてBSE流行に伴うvCJD発生リスクが高かった1980年から1996年までの17年間に、1か月以上英国に滞在した日本人の献血を起点としたvCJD感染リスクを推計し、現行の欧州等滞在歴に基づく献血制限が国内のvCJD患者発生に与える影響についての検証が行われました。最大リスクを想定した条件下を含む複数のシナリオにおいて評価が行われた結果、時間の経過と共にvCJD感染リスクが低減していくことも併せて考えると、現行の英国滞在歴に基づく献血制限を撤廃した場合であっても、これによって vCJD患者が増加することはないと結論付けられています。

(※3)令和5~6年度「安全な血液製剤の安定供給に資する適切な採血事業体制の構築のための研究」(代表 大隈和 関西医科大学教授)

ご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。

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